特集 肺高血圧症Cutting Edge
Ⅲ.肺高血圧症診断:診断のきっかけ,どんなサインが重要か?
呼吸機能検査と肺換気・血流シンチグラフィ
西村 倫太郎
1
,
田邉 信宏
1,2
1千葉大学大学院医学研究院呼吸器内科学
2千葉大学大学院医学研究院先端肺高血圧症医療学
pp.382-390
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200167
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Point
・肺高血圧症の診断において,呼吸機能検査は肺疾患による肺高血圧症の鑑別に必要である.
・慢性呼吸器疾患患者の呼吸機能検査において,換気障害に比べ重度の肺拡散能(DLCO)低下を認める場合は肺高血圧症の合併を疑う.
・肺動脈性肺高血圧症(PAH)や慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)でも軽度の換気障害を認め,DLCOは予後規定因子である.
・肺高血圧症における肺換気・血流シンチグラフィは主にCTEPHの診断に用い,PAHや肺疾患に伴う肺高血圧症などの鑑別にも有用である.
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