Japanese
English
原著
肺全切除の場合の換気指数
Ventilation Index' at Pneumonectomy
渡辺 誠三
1
,
芳賀 敏彥
1
,
古賀 良平
1
,
米田 良蔵
1
,
浅井 誠
1
,
吉岡 真澄
1
,
山本 輝昭
1
Seizo Watanabe
1
1国立東京療養所
1National Tokyo Sanatorium
pp.183-188
発行日 1959年2月15日
Published Date 1959/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200730
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1.まえがき
肺結核の治療としての肺切除術は,近年急速に進歩し一般化され,重要な治療法の一つとして誰も疑うことがなくなつた。しかしなお術後の社会復帰と作業能力について,まだ十分な結論を得ていない。すでに笹本は換気指数(Ventilation Index)をRehabilitationの指標として提唱し1),すでに多くの研究結果を発表している2)3)4)。私たちは,この換気指数について広汎な範囲の肺切除,すなわち肺全切除術を受けた患者につき検査を行い,肺全切除術という広汎な肺の切除を行つた場合の作業能力がどの程度まで残しうるのか,又肺全切除という広汎な肺の切除を行うことによつて,換気指数がどのくらい変化するかを知るため,術前,術後の検査をも行つた。肺結核の治療の急速な進歩は,いきおい重症者の治療ということに注意をむけざるをえないようになつてきたので,肺全切除といつた広汎な肺を切除した場合の後の作業能力が,どのくらいあるかということは重要な研究課題と考えられる。
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