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特集 気管支喘息 最新の話題
難治化の要因
Factors Leading to Refractory Asthma
横山 彰仁
1
Akihito Yokoyama
1
1高知大学医学部血液・呼吸器内科
1Department of Hematology and Respiratory Medicine, Kochi Medical School, Kochi University
pp.1144-1149
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200047
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はじめに
気管支喘息は1990年代に吸入ステロイド薬(ICS)が第一選択薬であることが周知,普及され,その管理はより容易になった.喘息による死亡も大きく減少し,多くの慢性疾患のなかで近年最も死亡率が減少した疾患となっている.しかし,現在でもコントロール不良の状態に留まる喘息患者が多数存在する1).コントロール不足の結果,繰り返す増悪を引き起こし,少なくとも一部の患者ではリモデリングが進行し,喘息は難治化していくと考えられる.すなわち,コントロール不良を引き起こす様々な因子は喘息を難治化させる因子でもある.
真に治療に抵抗しコントロールが不十分とならざるを得ない患者は5〜10%程度存在すると推定されている.本稿では,まず難治性喘息について述べ,そのような状態に至る要因について概説する.
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