今月の主題 花粉症克服への展望
技術解説
花粉症におけるIgE測定
荻野 敏
1
,
菊守 寛
2
,
馬場 謙治
3
Satoshi OGINO
1
,
Hiroshi KIKUMORI
2
,
Kenji BABA
3
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻看護実践開発科学
2菊守耳鼻咽喉科医院
3馬場耳鼻咽喉科医院
キーワード:
花粉症
,
スギ
,
IgE
,
RAST
Keyword:
花粉症
,
スギ
,
IgE
,
RAST
pp.163-169
発行日 2006年2月15日
Published Date 2006/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100024
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花粉症は典型的なⅠ型アレルギーであり,その発症にIgEは密接に関係している.特異的IgE測定には多くの方法があるが,最近は皮膚テストに替わり世界的にCAP-RASTが基本となっている.原因アレルゲンの同定に当たって,特異的IgE測定は極めて有用であるが,しばしば臨床症状との不一致,鼻誘発テストとの不一致などを経験する.また,花粉植生の地域差,抗原交差性(共通抗原性)も考慮する必要がある.このように花粉症の診断における特異的IgE測定の意義は極めて高いが,患者の病歴が最も重要であり,特異的IgE測定は重要な補助診断として位置づけられる.〔臨床検査 50:163-169,2006〕
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