Japanese
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特集 全身性疾患としての睡眠時無呼吸症候群(SAS)
循環器疾患とSAS
Cardiovascular Desease and Sleep Apnea Syndrome
笠木 聡
1
Satoshi Kasagi
1
1東京医科大学内科学第一講座呼吸器内科
1First Department of Internal Medicine, Respiratory Medicine, Tokyo Medical University Hospital
pp.823-830
発行日 2012年8月15日
Published Date 2012/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102023
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はじめに
近年,全身性疾患のなかで特に循環器疾患に睡眠呼吸障害(sleep-disordered breathing;SDB)が高率に合併し,その疾患の発症・進展,増悪を助長する病態の一つであることが判明し注目されている.実際,高血圧,心不全,不整脈,狭心症や心筋梗塞などの循環器疾患患者において高頻度にSDBを合併しており,SDBと循環器疾患との関連を示唆する報告が多い.例えば,心不全にSDBを合併すると予後の悪化を来す.また,重症の閉塞性無呼吸を治療すると心血管イベントや心血管系死亡が予防できることなどが報告されている.本稿では,SDBが循環器系に及ぼす影響や心不全や高血圧との関連性,診断治療について国内外の報告を交えて概説していく.
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