Japanese
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特集 呼吸器における画像診断の最新の動向
早期肺がんの定量的CT画像診断
Quantitative Diagnosis of Early-stage Lung Cancer using CT Images
仁木 登
1
,
河田 佳樹
1
,
鈴木 秀宣
1
Noboru Niki
1
,
Yoshiki Kawata
1
,
Hidenobu Suzuki
1
1徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部
1Institute of Technology and Science, The University of Tokushima
pp.1181-1188
発行日 2011年12月15日
Published Date 2011/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101841
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はじめに
肺がんは,がん死亡数の第1位(約20%)を占める難治がんである.この克服のためには早期発見・早期治療が必須である.早期発見には精神的・身体的負担の少ない非侵襲的な高性能な検診法の確立が望まれている.近年,CTの革新的な進歩により,肺がん検診にCTを用いる臨床利用が始まっている1~8).その有効性に関しては,米国国立がん研究所(NCI)が約5万3千人を対象とした全米肺がん検診臨床試験の実施によって低線量CT検診が胸部X線検診と比べて肺がんの死亡数が20%低下することを示し,低線量CT検診が肺がんの死亡数を減じることを証明した8).肺がんCT検診の有効性は高まる一方で,臨床現場では高精度な診断支援の実現や読影の効率化が喫緊の課題となっている.これを解決する技術として肺がんのコンピュータ支援診断の研究開発に関心が高まっている.
本稿では,肺がんのコンピュータ支援検出・診断システムの開発について述べる.
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