Japanese
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特集 テネイシンCと心臓・血管病変
大動脈瘤とテネイシンC
Aortic Aneurysm and Tenascin C
吉村 耕一
1
,
木村 泰三
2
,
青木 浩樹
3
Koichi Yoshimura
1
,
Taizo Kimura
2
,
Hiroki Aoki
3
1山口大学大学院医学系研究科器官病態外科学
2筑波大学大学院人間総合科学研究科循環器内科
3久留米大学循環器病研究所
1Department of Surgery and Clinical Science, Yamaguchi University Graduate School of Medicine
2Division of Cardiovascular Medicine, Graduate School of Comprehensive Human Science, University of Tsukuba
3Cardiovascular Research Institute, Kurume University
pp.1107-1113
発行日 2011年11月15日
Published Date 2011/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101823
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はじめに
大動脈瘤による破裂死は,ステントグラフト治療を含めた外科的治療の著しい進歩にもかかわらず,依然として高齢者死亡原因の上位にランクされている.近年の研究により大動脈瘤の主病態が慢性炎症ということが明らかになり1),さらなる治療成績向上に向けて薬物療法とバイオマーカー診断法の開発が期待されている.
筆者らは,最近テネイシンCが腹部大動脈瘤の疾患活動性を反映するバイオマーカーであることを見出した2).本稿では,大動脈瘤の病態におけるテネイシンCの役割と臨床応用に向けての将来展望について述べる.
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