Japanese
English
綜説
テネイシンCと心筋疾患
Tenascin-C and Myocardial Disease
西岡 朋弘
1
,
今中-吉田 恭子
1
Tomohiro Nishioka
1
,
Kyoko Imanaka-Yoshida
1
1三重大学医学部病理
1The Departments of Pathology, Mie University School of Medicine
pp.1149-1154
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100377
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はじめに
心臓は,心筋細胞だけでなく,線維芽細胞,血管の細胞など多彩な間質細胞と,それらが合成する細胞外マトリックスから構成される.細胞外マトリックスにはコラーゲンをはじめとして,多くの糖タンパク,プロテオグリカンなどが含まれるが,そのうちのいくつかは構造的,機械的支持組織として働くだけでなく,細胞運動,接着,分化,増殖,アポトーシスを調節し,組織リモデリングを制御する.
本稿では,そのなかでも特に強い生物活性をもつテネイシンCについて,心臓における機能,心筋疾患の進展における役割,さらに診断・治療への応用の可能性について論ずる.
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