対談
日本の循環器病学の源流―川崎病
川崎 富作
1
,
石井 正浩
2
1日本川崎病研究センター
2北里大学医学部小児科
pp.945-952
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101548
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石井(司会) 本日は,日本で,いや世界で初めて川崎病を報告された川崎富作先生においでいただきました.本疾患の病因は未だにはっきりしていませんが,病態は全身の中小動脈を中心とした血管炎で,最も大きな問題は心臓に後遺症を残すことです.特に,冠動脈に瘤を形成した人の4~5%が成人の虚血性心疾患に発展してしまいます.先進諸国では現在リウマチ熱はほぼ克服されていますので,子どもが生まれた後にかかる後天性の心臓病としては川崎病が世界中で最も多い病気となっています.
まず最初に,川崎先生がこの病気を見つけられた経緯からお話をお聞きしたいと思います.
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