Japanese
English
Bedside Teaching
呼吸器疾患における酸塩基平衡と輸液管理
Acid Base Equilibrium and Infusion Control in Respiratory Diseases
小林 弘祐
1,2
Hirosuke Kobayashi
1,2
1北里大学大学院医療系研究科
2北里大学医療衛生学部
1Kitasato University Graduate School of Medical Science
2Kitasato University School of Allied Health Sciences
pp.939-944
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101547
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はじめに
酸塩基平衡の調節障害は,まず動脈血ガス分析でその有無を評価し,さらに電解質,アルブミン濃度,乳酸濃度などの生化学検査の結果で詳しく病態を把握したうえで,治療戦略を構築する.従来の酸塩基平衡の理解では,血液への酸と塩基の付加から,pHが決定されると考える.一方,最近の新しい視点(strong ion difference;SID)ではpHを決定するのは強イオンのバランスであり,水素イオンは従属的に水から解離すると考える.SIDは従来の考え方の総塩基量(buffer base)と本質的には同じであり,酸塩基調節障害の治療の基本は,呼吸管理と,アルブミン濃度を正常にして電解質を正常にもっていく輸液管理である.
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