病気のはなし
川崎病
鮎沢 衛
1
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
pp.772-777
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103636
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サマリー
川崎病は,1967年に川崎富作博士が「指趾の特異的落屑を伴う小児の急性熱性皮膚粘膜淋巴腺症候群」として提唱した,原因不明の発熱・発疹性疾患である.主に4歳までの乳幼児に発症する全身性の血管炎と,それによる皮膚粘膜症状や冠動脈瘤による虚血性心疾患などの心血管合併症が特徴である.継続的に全国調査が行われており,患者数は徐々に増加し,現在年間約12,000人の発症が報告される.小児の発熱性疾患としては感染症以外で最も多いもので,わが国では以前のリウマチ熱に代わって小児の後天性心疾患の原因として最も多いものである.
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