今月の主題 呼吸不全の診療
呼吸不全に関連する病態生理
呼吸不全に伴う酸塩基平衡障害
小林 弘祐
1
1北里大学医療衛生学部臨床工学専攻
pp.1354-1357
発行日 2010年8月10日
Published Date 2010/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104559
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ポイント
★呼吸不全の酸塩基平衡障害には呼吸性アシドーシスのほかに,いろいろな酸塩基平衡障害が起こりうる.
★肺性心で浮腫のある慢性Ⅱ型呼吸不全患者にフロセミド(ラシックス®)を長期間投与していると,CO2ナルコーシスをきたすことがあり,base excessの補正が大事である.
★人工呼吸器からの離脱の際には,base excessを補正しておく必要がある.
★呼吸性の酸塩基平衡障害に対する治療の基本は呼吸管理であるが,ある程度のアシドーシスは容認する.
★代謝性の酸塩基平衡障害に対する治療の基本は,アルブミン濃度を正常にし,電解質バランスを正常にもっていくことである.
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