外科医のための臨床輸液問答・3
酸塩基平衡の話
長谷川 博
1
,
和田 孝雄
2
1国立がんセンター外科
2慶大医学部内科
pp.392-399
発行日 1982年3月20日
Published Date 1982/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207917
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1.酸塩基は一つのindicatorsとして見る
和田 アチドージスに対してかなりみんな神経質になつてメイロンなんかぶち込みますが,あれはどうなんですか.とくに麻酔科とか外科系の先生は,わりと術中,術後なんかで,かなり神経質になつておられると思うんですけれども,あれはどうでしようか.
長谷川 いや私は,その神経質になつている人たちの考え方,やり方それ自体にかえつて神経をとがらしておりまして‥‥.というのは,アチドージスがあるときに重曹を入れるのは,アチドージスに対してbicarbonate,HCO3—のほうを入れてやりたいから,入れるわけですね.ところが,bicarbonateを入れようと思つて入れている先生は,Naのほうに関してはぜんぜん関心がない場合が多いんです.
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