Japanese
English
Bedside Teaching
喘息死を減少させるために
Strategy to Decrease Cases of Asthmatic Death
伊藤 功朗
1
,
新実 彰男
1
Isao Ito
1
,
Akio Niimi
1
1京都大学医学部附属病院呼吸器内科
1Department of Respiratory Medicine, Kyoto University Hospital
pp.411-416
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101463
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日本における喘息の現状
1992年から1994年にかけて実施された厚生労働省厚生科学研究の全国調査「アレルギー疾患の疫学的研究(班長:関西電力病院 三河春樹)」によると,何らかのアレルギー疾患を有する者は,乳児で28.9%,幼児で39.1%,小児で35.2%,成人で29.1%であった.これらの結果は,わが国全人口の約3人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患していることを示している.アレルギー疾患のうち気管支喘息の有病率に関しては,調査の対象年齢や,診断の方法,地域差などの問題があり,正確なデータに乏しい.諸報告から,小児,成人ともに増加傾向にあり,過去30年間では,小児では1%から6%に,成人では1%から3%に増加し,現在約400万人が気管支喘息に罹患しているものと推定されている1).
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