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特集 間質性肺炎治療法の新展開
ピルフェニドン
Pirfenidone
臼杵 二郎
1
Jiro Usuki
1
1日本医科大学内科学講座(呼吸器・感染・腫瘍部門)
1Department of Internal Medicine, Division of Pulmonary Medicine, Infectious Diseases and Oncology, Nippon Medical School
pp.367-373
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101456
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はじめに
特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis;IPF)は,特発性間質性肺炎のなかで最も多く,かつ予後不良の疾患である.未だ確立した治療法はなく,ステロイドと免疫抑制剤の併用療法が暫定的に推奨されているのが実状であり,新たな治療薬の登場が待望されていた.そうしたなか,ピルフェニドン(pirfenidone)はIPFを適応疾患として,世界で初めてわが国において製造・販売承認を取得した薬剤である.わが国における第II相・第III相試験や海外の臨床試験,あるいはわが国での市販後調査を通じて,IPF治療における本剤の位置付けは明らかになりつつある.
本稿では,本剤についてこれまで得られた知見と,それを基にした実際の臨床応用を中心に解説を行う.
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