Japanese
English
症例報告
ピルフェニドンによる光線過敏症の2例
Two cases of photosensitive drug eruption due to pirfenidone
仙崎 聖子
1
,
広瀬 憲志
1
,
石上 剛史
1
,
村尾 和俊
1
,
久保 宜明
1
,
西岡 安彦
2
Seiko SENZAKI
1
,
Kenji HIROSE
1
,
Takeshi ISHIGAMI
1
,
Kazutoshi MURAO
1
,
Yoshiaki KUBO
1
,
Yasuhiko NISHIOKA
2
1徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科学分野
2徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部呼吸器・膠原病内科学分野
1Department of Dermatology, The University of Tokushima, Tokushima, Japan
2Department of Respiratory Medicine & Rheumatology, The University of Tokushima, Tokushima, Japan
キーワード:
ピルフェニドン
,
光線過敏症
,
光毒性
Keyword:
ピルフェニドン
,
光線過敏症
,
光毒性
pp.945-948
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103454
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要約 症例1:67歳,男性.特発性肺線維症の治験に参加しピルフェニドン(ピレスパ®,600mg/日,3×毎食後)の内服開始約2か月半後に項部から両側頸部,前胸部,手背に紅斑が出現した.症例2:75歳,男性.特発性肺線維症にてピルフェニドン600mg/日の内服を開始,内服量は徐々に増量した.約2か月半後,1,800mg/日内服中に顔面全体,頸部全周,前胸部,両側前腕から手背に浸潤の強いびまん性の紅斑が生じた.特徴的な皮疹の分布と日光への曝露歴より両症例ともピルフェニドンによる光線過敏症と診断した.ピルフェニドンの内服を,前者は継続,後者は一時的に休薬し遮光の徹底と抗ヒスタミン剤の内服,ステロイド外用にて皮疹は軽快した.ピルフェニドンは基本的には光毒性を引き起こし,約半数に光線過敏を生じるため注意を要する.
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