Japanese
English
特集 喘息とCOPDの増悪をめぐって
増悪から回復期の喘息治療
Treatment of Asthma during Recovery from an Acute Exacerbation
小荒井 晃
1
,
杉浦 久敏
1
Akira Koarai
1
,
Hisatoshi Sugiura
1
1和歌山県立医科大学内科学第三講座
1Third Department of Internal Medicine, Wakayama Medical University
pp.169-174
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101202
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はじめに
気管支喘息増悪時には全身性ステロイド薬が主に用いられ,重症度に応じて気管支拡張薬,酸素療法の併用,最重症では人工呼吸器管理が行われる.これらの治療に反応すれば,一般的に全身性ステロイド薬投与は7~14日ほどで吸入ステロイド薬に移行できる場合が多い.回復期にかけての治療は,症状やピークフロー(PEF)値に応じた薬剤減量だけではなく,再増悪を減らすため増悪の原因精査や合併症の評価および長期コントロールを目指した患者教育も非常に重要である.喘息の気道炎症の指標としては喀痰中好酸球数や呼気一酸化窒素(nitric oxide;NO)濃度があり,その測定が喘息治療における薬剤減量をするうえで有用である.
本稿では,増悪から回復期の喘息治療について「喘息予防・管理ガイドライン(JGL2006)」1)および最近の知見も含めて概説する.
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