Japanese
English
特集 喘息とCOPDの増悪をめぐって
増悪時の喘息治療
Treatment of Asthma Exacerbations
宮田 純
1
,
浅野 浩一郎
1
Jun Miyata
1
,
Koichiro Asano
1
1慶應義塾大学医学部呼吸器内科
1Division of Pulmonary Medicine, Keio University School of Medicine
pp.155-161
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101200
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はじめに
喘息発作(増悪)とは,「急速進行性の気流制限の悪化(1秒量,ピークフローの低下)に伴い,呼吸困難・喘鳴・咳嗽等の症状が悪化した状態」をいう.重症喘息患者では呼吸困難などの自覚症状が乏しいこともあり,Global initiative for asthma(GINA,2006)1)やExpert panel report3(EPR3,2007)2)などではピークフロー低下などの指標をより信頼性が高いとして重視している.一方で,わが国のガイドライン(喘息予防・管理ガイドライン2006,JGL2006)3)では,増悪初期にはピークフローの低下に先行して良い指標となる呼吸器症状の変化を重視している.このように初期評価・治療について,わが国のガイドライン(JGL2006)と海外のガイドライン(GINA,EPR3)との間にいくつか相違点があり,本稿では特にその点に注目しつつ解説する.
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