Japanese
English
Current Opinion
呼吸リハビリテーションのエビデンス
Evidence of Pulmonary Rehabilitation
茂木 孝
1,2
,
村田 朗
1,2
Takashi Motegi
1,2
,
Akira Murata
1,2
1日本医科大学内科学講座呼吸器・感染症・腫瘍内科学
2日本医科大学呼吸ケアクリニック
1Divisions of Pulmonary Medicine, Infectious Diseases and Oncology, Nippon Medical School Hospital
2The Respiratory Care Clinic, Nippon Medical School
pp.207-212
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100985
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呼吸リハビリテーションとそのエビデンスをめぐる最近1年間の話題
1 はじめに
包括的呼吸リハビリテーションの歴史とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)は密接な関係がある.COPDにおける呼吸リハビリテーションは薬物療法と並び極めて重要な治療手段と認識されており,利用可能なあらゆる薬物療法を行った場合と同等,もしくはそれ以上の効果をもたらすと考えられている1,2).2005年にはATS(American Thoracic Society)からCOPDに対する呼吸リハビリテーションのState of Artが発表され,米国では保険給付を行うために必要十分なエビデンスが確立されたと述べられている3).2006年ATS/ERS(European Respiratory Society)合同で呼吸リハビリテーションについてのステートメントが発表され2),2007年にはACCP/AACVPR(American College of Chest Physicians/American Association of Cardiovascular and Pulmonary Rehabilitation)からも10年ぶりにガイドラインが改定された4).また,COPDの国際的ガイドラインであるGOLD5)も2006年にmajor updateがなされ,病期分類が変更されるとともに,呼吸リハビリテーションをはじめとする非薬物療法の項目が大幅に増量された.以下,最近の呼吸リハビリテーションの状況とそのエビデンスを概説する.
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