Japanese
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特集 非侵襲的換気療法―ガイドライン作成に向けて
心原性肺水腫の非侵襲的換気療法
Noninvasive Positive Pressure Ventilation in Cardiogenic Pulmonary Edema
若松 弘也
1
,
中島 研
1
,
瀬尾 勝弘
1
Hiroya Wakamatsu
1
,
Ken Nakashima
1
,
Katsuhiro Seo
1
1社会保険小倉記念病院救急・集中治療部
1Department of Emergency and Critical Care Medicine, Kokura Memorial Hospital
pp.29-38
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100608
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はじめに
ACC/AHAのガイドラインによると,急性肺水腫に対しては酸素吸入を行い,それでも酸素化が改善されない難治性低酸素血症や,呼吸性アシドーシスでは,気管挿管を行うことが勧告されている(表1)1).気管挿管は,挿管操作により交感神経系を興奮させたり,併用する鎮静薬が呼吸・循環を抑制するなど,心不全に対して悪影響を与えることが懸念される.また,最近では気管挿管による人工呼吸管理の合併症としての人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia)が問題視されていることから,気管挿管に代わり,心原性肺水腫に対する非侵襲的換気(noninvasive positive pressure ventilation:NPPV)の有用性が注目されている.
本稿では,心原性肺水腫へのNPPVの応用について,これまでの文献と自験例から考察する.
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