Japanese
English
綜説
冠攣縮性狭心症の冠予備能
Coronary Flow Reserve in Patients with Coronary Vasospastic Angina
末田 章三
1
Shozo Sueda
1
1済生会西条病院循環器科
1Department of Cardiology, Saiseikai Saijo Hospital
pp.401-406
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100288
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はじめに
わが国では欧米人に比して冠攣縮の頻度が約3倍多いと報告されている1~3).冠攣縮は異型狭心症をその典型例とするが,急性冠症候群・突然死・不整脈・失神などの多彩な臨床症状を呈する心疾患群である4~6).カルシウム拮抗薬が治療薬として推奨されているが,カルシウム拮抗薬を含めた服薬にもかかわらず,欧米人と違いわれわれ日本人では,冠攣縮は消失せず持続している症例を多数認めるのも事実である7,8).
最近,冠動脈の予備能を正確に把握する手技としてドプラフローワイヤーが臨床使用されている9,10.この方法を用いることにより,冠攣縮性狭心症例の冠攣縮陽性枝・冠攣縮陰性枝の冠予備能を比較検討した報告がいくつか散見される11~13).
今回われわれは,現在までの冠攣縮性狭心症例の冠予備能に関する報告をまとめ対比検討した.
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