特集 虚血性心疾患:日常診療から専門医による治療まで
注目の病態・話題
冠攣縮性狭心症
辻田 賢一
1
1熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学
キーワード:
安静時狭心症
,
INOCA
,
院外心停止
,
MINOCA
,
アセチルコリン誘発試験
Keyword:
安静時狭心症
,
INOCA
,
院外心停止
,
MINOCA
,
アセチルコリン誘発試験
pp.525-529
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000230
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Headline
1 心臓表面を走行する冠動脈が攣縮することによって心筋虚血が引き起こされ,狭心症症状を呈する.
2 喫煙,飲酒,遺伝子多型などが危険因子である.
3 院外心停止,喫煙,安静時狭心症,器質的有意狭窄の併存,多枝冠攣縮,発作時のST上昇,β遮断薬単独使用が予後不良因子である.
4 冠攣縮は狭心症だけでなく,心室細動による突然死やType 2 myocardial infarction,MINOCA(myocardial infarction with non-obstructive coronary arteries)を引き起こすため,正確な診断と徹底したフォローアップが必要である.
5 包括的なINOCAエンドタイプ診断と層別化された薬物治療により狭心症状を軽減できる.
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