特集 胸痛―見逃さない,間違えない 診断と専門医紹介のタイミング
専門医への紹介も考慮する
冠攣縮性狭心症
石井 正将
1
,
辻田 賢一
2
1熊本大学病院医療情報経営企画部/循環器内科
2熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学
キーワード:
冠攣縮
,
INOCA
,
アセチルコリン誘発試験
,
IDP
Keyword:
冠攣縮
,
INOCA
,
アセチルコリン誘発試験
,
IDP
pp.73-78
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001099
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Headline
・冠攣縮性狭心症は,有意な器質的狭窄のない狭心症である冠動脈閉塞を伴わない心筋虚血(INOCA)のエンドタイプの1つとして再注目されている.
・心臓表面を走行する冠動脈が攣縮することによって心筋虚血が引き起こされる.
・冠攣縮は狭心症だけでなく,心室細動による突然死や急性心筋梗塞を引き起こす.
・喫煙,飲酒,遺伝子多型などがリスク因子であり,院外心停止,喫煙,安静時狭心症,器質的有意狭窄の合併,多枝冠攣縮,発作時のST上昇,β遮断薬の使用が予後不良因子である.
・カルシウム拮抗薬が薬物治療の第一選択である.禁煙などの日常生活管理も重要であり,徹底した患者指導とフォローアップが必要である.
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