Japanese
English
特集 呼吸器感染症―最新の話題
マイコプラズマ
Recent Clinical Research in Mycoplasma pneumoniae Respiratory Infection
田中 裕士
1
,
成田 光生
2
,
千葉 弘文
1
,
阿部 庄作
1
Hiroshi Tanaka
1
,
Mitsuo Narita
2
,
Hirofumi Chiba
1
,
Shosaku Abe
1
1札幌医科大学医学部第三内科
2札幌JR病院小児科
1Third Department of Internal Medicine, Sapporo Medical University
2Department of Pediatrics, Sapporo Tetsudo(JR) Hospital
pp.155-161
発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100252
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
Mycoplasma pneumoniae(Mp)肺炎は,市中肺炎のなかでは約10%を占め,小児から若年成人に多く,高齢者では少ないとされている.強く持続する咳および発熱が特徴で,潜伏期は通常10~14日間である1).肺炎以外にも多臓器に及ぶ自己免疫反応が起こることが知られており,感染が引き金となって種々の免疫反応の亢進が起こるといわれてきた.最近の研究結果では,肺病変の病態形成に関与する種々のサイトカイン2~5),14員環マクロライドの免疫抑制作用,innate host defenseとの関係6,7),薬剤耐性8),気管支喘息への関与9,10)などの分野にも新しい知見が得られている.
本稿では,Mp肺炎に関する最近の話題とわれわれのデーターについて解説し,Mp肺炎発症機序の新しい考え方について解説したい.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.