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特集 呼吸器感染症―最新の話題
Q熱コクシエラ
Q fever caused by Coxiella burnetii
渡辺 彰
1
Akira Watanabe
1
1東北大学加齢医学研究所呼吸器腫瘍研究分野
1Respiratory Oncology and Molecular Medicine, Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University
pp.163-167
発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100253
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Q熱とは
Q熱は季節外れのインフルエンザ様症状(高熱,全身かん怠感,筋肉痛,頭痛,関節痛,乾性咳嗽など)で始まり,肺炎の形を取る例が多い.また,白血球数増加が少なくて肝機能障害が多くみられ,β-lactam薬が無効でtetracycline薬やmacrolide薬,quinolone薬が著効するなど,マイコプラズマその他の非定型肺炎に類似した疾患でもある.
本症は,日本呼吸器学会の市中肺炎ガイドライン1)に取り上げられて理解が進みはじめたが,わが国の4類感染症のなかでも全数報告が課されている疾患である.すなわち,1999年12例,2000年23例,2001年40例,2002年46例が報告されているが,内外のサーベイランス成績に照らし合わせればこれはまさに氷山の一角でしかない.
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