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増大号 炎症性腸疾患2024
トピックス
炎症性腸疾患診断・活動性評価における新たな取り組み
画像強調内視鏡の応用
Application of Image-Enhanced Endoscopy in the Diagnosis of Mucosal Healing of Ulcerative Colitis
内山 和彦
1
,
髙木 智久
1
,
内藤 裕二
2
Kazuhiko Uchiyama
1
1京都府立医科大学消化器内科学
2京都府立医科大学生体免疫栄養学
キーワード:
画像強調内視鏡
,
潰瘍性大腸炎
,
再燃
,
組織学的活動性
,
粘膜治癒診断
Keyword:
画像強調内視鏡
,
潰瘍性大腸炎
,
再燃
,
組織学的活動性
,
粘膜治癒診断
pp.1587-1595
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403203760
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はじめに
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)の治療目標は粘膜治癒であり,粘膜治癒を達成することでその後の手術率の低下や長期寛解維持が可能となることは周知の事実である.UCの粘膜治癒診断は内視鏡の通常光を用いたMES(Mayo endoscopic subscore)が最も一般的であり,世界中で汎用されている1).しかし,MESで粘膜治癒と定義されているMES 0と診断されたUC患者においても,その後の臨床経過で一定数の再燃を認めることも明らかである.したがって,従来のMESを用いた診断では再燃を認めない完全な粘膜治癒を診断することは困難である.そこで近年,画像強調内視鏡(image enhanced endoscopy ; IEE)技術の新規開発に伴い,さまざまなIEEを用いてUCの粘膜を診断する試みが多くなされている.IEEは現在Fig.1のように分類されており2),この中でUCの粘膜診断で報告されているLCI(linked color imaging),RDI(red dichromatic imaging),構造色彩強調画像(texture and color enhancement imaging ; TXI),狭帯域光観察(narrow band imaging ; NBI),i-Scan,自家蛍光イメージング(autofluorescence imaging ; AFI)について,UCの粘膜炎症を評価している報告数の順に,その有用性に関して本稿では最新の知見をもとに述べる.
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