Japanese
English
増大号 炎症性腸疾患2024
トピックス
炎症性腸疾患に対する新たな内視鏡治療の試み
潰瘍性大腸炎術後の難治性骨盤内膿瘍に対する内視鏡的開窓術
Endoscopic Sinusotomy for Chronic Pouch Sinus after Ileal Pouch Anal Anastomosis in Ulcertive Colitis
田中 秀典
1
,
竹原 悠大
1
,
森元 晋
1
,
谷野 文昭
1
,
山本 紀子
1
,
上垣内 由季
1
,
壷井 章克
1
,
山下 賢
1
,
檜山 雄一
1
,
瀧川 英彦
1
,
卜部 祐司
1
,
岡 志郎
1
Hidenori Tanaka
1
1広島大学病院消化器内科
キーワード:
骨盤内膿瘍
,
回腸囊肛門吻合術
,
内視鏡的開窓術
,
endoscopic sinusotomy
,
潰瘍性大腸炎
Keyword:
骨盤内膿瘍
,
回腸囊肛門吻合術
,
内視鏡的開窓術
,
endoscopic sinusotomy
,
潰瘍性大腸炎
pp.1596-1598
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403203761
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)に対する外科手術の標準術式は大腸全摘・回腸囊肛門吻合術(ileoanal anastomosis ; IAA)であり,その機能的治療成績は良好である一方で,縫合不全,骨盤内膿瘍,肛門部狭窄,難治性瘻孔などの合併症が生じることがある1)2).これらの合併症に対してはサルベージ手術が行われることが多いが,サルベージ手術後の回腸囊温存率は50〜97%,回腸囊機能率は48〜93%と十分な治療成績とは言えず,治療に難渋し結果的に永久人工肛門を余儀なくされることも少なくない2)〜4).近年,骨盤内膿瘍に対しては,内視鏡による低侵襲治療が試みられており,本稿ではその手技と治療成績について解説する.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.