Japanese
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今月の主題 早期胃癌の範囲診断up to date
序説
早期胃癌の範囲診断up to date
Introduction
八尾 建史
1
Kenshi Yao
1
1福岡大学筑紫病院内視鏡部
キーワード:
早期胃癌
,
範囲診断
,
内視鏡
,
画像強調内視鏡
,
拡大内視鏡
,
色素撒布法
Keyword:
早期胃癌
,
範囲診断
,
内視鏡
,
画像強調内視鏡
,
拡大内視鏡
,
色素撒布法
pp.7-9
発行日 2020年1月25日
Published Date 2020/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201919
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胃癌範囲診断の歴史
早期胃癌の治療は,内視鏡的切除術が開発される以前は,すべて外科手術によって行われていた.その当時も早期胃癌の範囲診断は重要であったが,定型手術である遠位側胃部分切除術の場合,通常の内視鏡診断に加えて想定される外科的切除断端となる肛門側から生検を行い,術前の範囲診断は完結した.しかしながら,早期胃癌の治療に対しEMR(endoscopic mucosal resection),ESD(endoscopic submucosal dissection)が開発され,内視鏡治療の時代になり早期胃癌の範囲診断の臨床が変わった.すなわち,治癒切除のためには,早期胃癌の範囲を全周にわたり厳密に同定する必要性が生じ,ESDを施行する際は,粘膜内癌・分化型癌・潰瘍の合併がない場合は,広範な病変についても全周にわたり厳密な範囲診断を内視鏡観察で行うこともまれではなくなった.すなわち,内視鏡治療の進歩とともに内視鏡観察による範囲診断にもより高度の技術や詳細な知識が求められるようになった.
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