Japanese
English
今月の主題 非特異性多発性小腸潰瘍症/CEAS─遺伝子異常と類縁疾患
序説
非特異性多発性小腸潰瘍症/CEASの過去,現在,そして今後
Introduction
八尾 恒良
1,4
,
梅野 淳嗣
2
,
江﨑 幹宏
2
,
松本 主之
3
,
青柳 邦彦
1
,
飯田 三雄
1,3
,
岡部 治弥
1
,
渕上 忠彦
1
Tsuneyoshi Yao
1,4
1元 九州大学医学部第2内科消化器研究室主任
2九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
3元 九州大学大学院医学研究院病態機能内科学消化器研究室主任
4佐田病院
キーワード:
CEAS
,
非特異性多発性小腸潰瘍症
,
curved ulcer
,
腸結核起因性潰瘍
Keyword:
CEAS
,
非特異性多発性小腸潰瘍症
,
curved ulcer
,
腸結核起因性潰瘍
pp.1398-1405
発行日 2017年10月25日
Published Date 2017/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201188
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要旨●岡部・崎村の非特異性多発性小腸潰瘍症(CNSU)の発表(1968,1972)以降,九州大学医学部附属病院病態機能内科で蓄積された症例とその長期経過から,Matsumotoら(2011),Umenoら(2015)によって,その遺伝子変異が見出され,CEASと名称変更に至るまでの過程を述べた.CEASのより強固な疾患概念確立のため,九大2内科,病態機能内科,その関連施設の論文をまとめ,他の症例報告を見直し,本症の病態,臨床的特徴,鑑別診断について解説した.CNSUはTPN腸切除前後でも慢性貧血は持続,しかし狭窄出現などの臨床や形態学的所見が変化するので,治療の前後を明記して提示する必要性を強調した.今後の問題として,①上下部消化管病変についての検索(画像提示の必要性).②早期診断への期待と方法,③遺伝子変異以外の疾患関連因子などの検索に,CEAS症例の蓄積が必要なことを述べた.
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