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編集後記
松本 主之
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1岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科消化管分野
pp.1103
発行日 2016年7月25日
Published Date 2016/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200699
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本号は,皮膚病変を伴う消化管疾患の特集として企画された.皮膚疾患と消化管疾患は表皮や粘膜に“面”を形成すること,常に抗原に曝露され局所の免疫反応が病態に深く関与すること,臨床的に両者を熟知することが日常診療において極めて有用であることなどに着目した特集号である.
皮膚病変を伴う消化管疾患は,悪性腫瘍,遺伝性疾患,炎症性疾患,膠原病・血管炎症候群に大別される.これらのうち,成澤論文では遺伝性疾患と腫瘍随伴症候群(paraneoplastic syndrome ; PS)について詳細に解説されている.特徴的な皮膚病変が示されているが,特にPSに分類される皮膚病変は消化器専門医にとってぜひ知っておくべき知見と考えられる.同論文でも詳細に解説されている消化管ポリポーシスに関しては,平野論文において消化管病変と対比しながら提示されている.いずれの皮膚病変も一度みたら忘れられない所見であるので,これらの論文をぜひ熟読いただきたい.
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