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編集後記
松本 主之
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1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
pp.1721
発行日 2010年9月25日
Published Date 2010/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102033
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本邦のCrohn病は増加の一途を示し,難治性の経過を示すことから消化管専門医にとって重要な疾患となっている.「胃と腸」誌の主題として特集されるのは2007年12月号以来であり,これまで,他疾患との異同・鑑別,初期病変,診断基準,腸病変に対する治療効果などが解析されてきた.一方,小腸内視鏡検査の普及に伴い,本誌では小腸疾患の特集号も組まれており,それらでもCrohn病の形態学的特徴や治療に関する新知見が示されている.そのような状況において,本号ではCrohn病の小腸病変に特化して診断法と治療反応性を考える企画が組まれた.炎症性腸疾患の診療において粘膜病変の治癒が議論されるようになった昨今,序説(松井論文)にまとめられた種々の検査法をほぼ網羅し,治療経過まで述べられている本号はCrohn病を取り扱う臨床医にとって必読の特集号と言えよう.
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