初心者講座 大腸検査法・5
X線検査―撮り方・読み方―(3)直腸・S状結腸
松川 正明
1
,
確井 芳樹
1
,
韓 東植
1
Masaaki Matsukawa
1
1順天堂大学医学部消化器内科
pp.615-618
発行日 1987年5月25日
Published Date 1987/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112873
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直腸・S状結腸の検査
大腸のX線検査には,経口法と注腸法がある.経口法では機能的な疾患を診断するのによいが,器質的な疾患を診断するには,注腸法の中でも二重造影法が特に優れている.二重造影法については西沢・狩谷の著書があり,ほかにも多くの論文がある.今回は注腸二重造影法について述べる.
まず,X線検査について述べる前に,直腸・S状結腸の解剖学的な位置関係を知ることが肝要である.直腸に第2Houston弁があり,この弁付近を中心として前後に屈曲がある.このため直腸上部・S状結腸下部にバリウムが溜まり,この部の二重造影像を撮ることが難しいことがある(Fig. 1).
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