特集 大腸外科における低侵襲手術の最前線
S状結腸癌・直腸S状部癌に対するreduced port surgery
藤井 正一
1
,
有村 隆明
1
,
出口 貴司
1
,
金澤 真作
1
,
堤 謙二
1
,
内山 周也
1
1駿甲会甲賀病院外科
キーワード:
S状結腸癌
,
直腸S状部癌
,
reduced port surgery
Keyword:
S状結腸癌
,
直腸S状部癌
,
reduced port surgery
pp.1771-1777
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001474
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単孔式腹腔鏡手術は下部消化管領域では2009年頃より広まり,大腸切除術は2014年がピークであったが,その後減少に転じている1)。この理由として,単孔式も含めたRPS(reduced port surgery)は手技的難度が高く,良好な整容性は認められるものの,安全性・有効性のエビデンスに乏しいことが挙げられる。さらに本稿のテーマであるS状結腸癌・直腸S状部癌は日本内視鏡外科学会による技術認定制度の大腸領域での対象疾患であるため,RPSの適応としてふさわしいと思われる早期癌やcT2程度の病変は標準的な多孔式手術の適応となる場合が多いのではないかと推察する。しかし,筆者はRPSの適応にふさわしい症例は必ず存在し,その技術継承は必要と考えている。
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