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書評「放射線医学=臨床編 改訂第7版」/「胃と腸の臨床病理ノート」/「PO内科診断マニュアル」
高橋 信次
1
,
武藤 輝一
2
,
鷹津 正
3
1浜松医科大学
2新潟大学
3大阪医科大学
pp.1260-1261
発行日 1977年9月25日
Published Date 1977/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112573
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この本はその初版より初心者を対象とし,詳細は専門書にゆずるというたてまえで書かれている.その点で著者の意図は美事に生かされており,本邦ではもっともすぐれた本であると私は思う.この著書は30年間にわたって現在は改訂7版を重ねている.こんなに普及した放射線医学の本は,日本では未だ曾つてない.それだけ歓迎されているのである.この本はX線診断,放射線の生物学的作用,放射線療法の3編に分けてあるがそのもっとも大きな特徴は各編とも簡単明瞭で,しかもいうべきことはおちなく述べているということである.例えば消化管のX線診断をやる人は消化管X線診断学を読んでもらうことにしてこの本ではそこに往々にして欠落しているX線診断とは何か,X線の生物学的作用をどう評価するかについては充分述べている.日本の現状からいっても,ICRPの精神から考えてこの叙述の仕方は極めて適切である.
他の本に書いてない著者創案も多くある.例えば線コントラストと写真コントラストというようにコントラストを分けていっているが,それについては,私はこの本の初版の当時から感心していて,これを私の本にもとり入れたくらいである.
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