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書評「食道疾患図譜」
鍋谷 欣市
1
1杏林大学教授
pp.518
発行日 1974年4月25日
Published Date 1974/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111822
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このたび,中山恒明教授を長とする東京女子医大消化器病センターのスタッフが協力執筆して,「食道疾患図譜」を刊行された.食道疾患を網羅した初の集大成図譜──X線所見,内視鏡所見,病理所見の対比──である.
本書の特長は,その序にも述べられているようにX線,内視鏡,切除標本の病理所見が一目して整然と対比され,明快に編集されていることである.その内容はまったく類をみない豊富な資料を,あくまで読者の立揚に立って心ゆくまで突込んでまとめられている.食道疾患にかんする過去の文献著書に照らしても,かかる充実した名著はなく,恐らくは世界における初の集大成図譜といえよう.
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