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書評「膵疾患図譜」
原 義雄
1
1東京都立荏原病院
pp.224
発行日 1980年2月25日
Published Date 1980/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106722
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このたび,医学書院より,大井・小越両先生による内視鏡的膵管造影法による膵管の異常よりみた鑑別診断のための「膵疾患図譜」が発行された.
この御二人は,あまりにも有名で紹介の必要はないと思うが,この御両人こそが,この造影法の開拓者であり,また推進者たちでもある.そして,大井先生は主としてヨーロッパで,小越先生は主としてアメリカで,それぞれ大学のVisiting Professerとして,あるいは,学会における招待講演者として招かれ,また実地指導にも当たられた方々で,この方法が,かくもひろく,速やかに世界にひろまったのは,実にこの御二人の献身的指導と研究的努力による賜物である.この御二人はそういった意味で,日本のみでなく,世界でその名が轟いている内視鏡学者である,この両人のそれぞれのグループは,おそらく,日本で一番多くの症例と経験をもち,この御二人は実際に,毎日,自ら先頭に立って,これを施行しておられる真の実力者であり,経験者である.しかも,御二人は,この造影術の技術的なエキスパートであるばかりでなく,その経験と結果を体系づけ,絶えざる研究的態度を失わない若き学究の徒であるところに,何よりの魅力を感ずるのである.
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