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海外文献紹介「胃切除術後に多様な消耗症状を示すSyndrome」/他
鶴原 一郎
1
,
渡部 和彦
1
1鳥取大学第2内科
pp.532
発行日 1974年4月25日
Published Date 1974/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111826
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A Syndrome of Polyvalent Deficiencies after Gastrorectomy: Maingnet, P., Thys, O., Paulet, P. and Kiekens, R. (Digestion 7: 232~238, 1972)
胃切除後にみられるまれな合併症状として,多様性の消耗性症状をともなうひどい栄養不良がある.このSyndromeは1949年にLambling一派によって紹介され,胃切除患者の1%以下にみられるとされている.この症候群は,潜行的に進むため術後数年間は,明らかな徴候を示さない.症状がはっきりとした時点では患者は悪液質と貧血を示し,時には浮腫と腹水をも認める.他に舌炎,口唇炎,体毛脱落,乾燥様紙質皮膚を示す.検査所見として,低アルブミン血症をともなう低蛋白血症と低色素性大赤血球性貧血,低コレステロール血症,低脂血症所見を示す.
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