一頁講座
幽門輪の内視鏡観察
竹本 忠良
1
1東京女子医科大学消化器病センター
pp.1014
発行日 1971年7月25日
Published Date 1971/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111659
- 有料閲覧
- 文献概要
胃カメラの発達,ファイバースコープの登場によって,幽門輪を内視鏡的にみることが完全に解決したかというと決してそうではない.X線でもそうだが,内視鏡も沢山の問題をかかえている.
Horwitzら(1929)によると,幽門の厚さは3.8~8.5mm,平均5.8mmで輪状筋が主体をなしており,輪状筋は幽門で終っているのに対し縦走筋は幽門の構成上役割がすくなく,かつその線維の一部は十二指腸の筋層にのびている,といわれている.輪状筋は幽門において2つのループを形成しており,ループは大彎側で分れているが,小彎側では結合して結び目をつくっている(Thompson1)の論文より引用).
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.