カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・13
胃・十二指腸
幽門輪近傍の病変に対する腹腔鏡下胃部分切除術
渡辺 透
1
,
金平 永二
2
,
佐々木 正寿
1
Toru WATANABE
1
1済生会高岡病院外科
2金沢大学第1外科
pp.5-10
発行日 1996年1月20日
Published Date 1996/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902179
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はじめに
近年,腹腔鏡下手術の対象臓器,対象疾患は拡大する傾向にあり,胃においても早期胃癌や良性腫瘍症例に腹腔鏡下胃部分切除が試みられている.胃の前壁病変に対してはlesion lifting法1),後壁に対しては腹腔鏡下胃内切除手術2)などが行われている.上記のlesion lifting法には専用に開発された自動縫合器が用いられているが,病変の部位によってはその使用が躊躇される.とくに幽門輪近傍の病変に対して自動縫合器を用いると切離部が多くなり術後狭窄が懸念される.そこでわれわれは幽門輪近傍の病変に対しては自動吻合器を使用せずに電気メスによる切除,手縫い縫合で対処している3).本術式の手術手技について解説する.
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