増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
画像所見〔胃〕
幽門輪変形(pyloric deformity)
岸野 真衣子
1
1東京女子医科大学消化器内視鏡科
キーワード:
幽門変形
,
幽門狭窄
Keyword:
幽門変形
,
幽門狭窄
pp.589
発行日 2017年5月24日
Published Date 2017/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200939
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定義
正常な幽門は通常内視鏡観察時には開放しており,その輪郭は平滑である.しかし詳細にみると辺縁は決して正円ではなく,多くの場合小彎側が幽門輪内に突出している1)(Fig. 1).
幽門輪変形は,辺縁のひきつれや浮腫,発赤など軽度のものから,胃内容物の流出障害を来す狭窄までを指す.軽度の変形は,十二指腸潰瘍や幽門部びらんなど良性疾患によるものが多いが,伸展性の悪い変形や狭窄は,胃癌,十二指腸癌や他臓器癌の浸潤など悪性疾患によるものも多い.
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