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書評「Gastrointestinal Pathology」
武藤 徹一郎
1
1東京大学医学部
pp.615
発行日 1990年5月25日
Published Date 1990/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110906
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1972年に第1版そして1979年に第2版が出版されたMorsonとDawsonの「Gastrointestinal Pathology」は,充実した内容に加うるに当時それに類する教科書がなかったためもあって,数多くの病理医,臨床家に圧倒的な人気をもって迎えられ,計り知れないインパクトを与えてくれた.嬉しいことに,その第3版が,装いも新たにMorson & Dowson's Gasrointestinal Pathologyとしてこのたび出版された.
本書は,前版にならって検査法と検査報告,食道,胃,小腸,虫垂,大腸,肛門,腹膜の8章50項目から成っている.各章において正常,奇形から始まり,筋肉および機能的異常に次いで炎症性疾患,腫瘍性疾患の順に記載されている点は前版と基本的には差がなく,組織検査,病理報告をする際に病理医にとって必要な事項が第1章に親切にまとめられている.しかし,大幅に改訂されている項目が随所にあり,ほとんど様相を新たにした1冊の本になっている.
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