今月の主題 胃液分泌の基礎と臨床
症例
多発性胃粘膜内癌の1症例
高田 洋
1,2
,
川井 啓市
3
,
井田 和徳
3
,
若林 敏之
3
,
中井 公俔
3
,
田所 久賢
3
,
梅田 真一
4
,
岡田 三弥
4
,
佐野 量造
5
1京都府立医大増田内科
2松下電器健康管理センター
3京都府立医大増田内科
4松下病院外科
5国立がんセンター病理
pp.389-395
発行日 1967年3月25日
Published Date 1967/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110484
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症例
患者:戸○政○ 52歳 男性
主訴:心窩部痛
家族歴:特記事項なし
既往歴:10年前肺結核罹患
現病歴:昭和40年夏頃より時折,食事:および便通とは関係のない軽度の心窩部痛を感じたことがあるが,食欲不振・体重減少・嘔吐などは全く認めない.昭和38年10月胃集検にて胃潰瘍瘢痕疑および巨大皺襞と診断した.翌昭和39年12月,自覚症状は全くないけれども継年の胃集検を受け,間接撮影にて粗大な皺襞と前庭部大彎の辺縁不整にて要精検となった.精密検査の結果はびらん性胃炎と潰瘍瘢痕疑と診断され下記するように経過追求の結果,早期胃癌と診断された.
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