今月の症例
食道粘膜内癌の1例
八巻 悟郎
1
,
海上 雅光
2
Goro Yamaki
1
1虎の門病院放射線診断学科
2虎の門病院病理学科
pp.502-504
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106862
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〔患者〕63歳,男性.会社の集団検診で上部消化管X線検査を行ったところ,胃の異常を指摘され内視鏡検査を受けた.その結果,食道癌と診断され,当院に紹介された.
〔X線所見〕Fig. 1は伸展の程度の異なる二重造影像である.aの過伸展の像では,矢印の範囲の粘膜パターンが周囲と異なり,同部に淡いバリウム斑が見られる.bの中等度に伸展させた像では,矢印の部で粘膜襞の中断が見られる.更に,cの軽度に伸展させた像では,粘膜襞の中断がよく捉えられている.Fig. 2のレントゲノグラムでは,粘膜襞の中断,粘膜像の異常所見は共に明瞭である.
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