今月の主題 胃液分泌の基礎と臨床
綜説
胃液分泌抑制物質について
三好 秋馬
pp.363-369
発行日 1967年3月25日
Published Date 1967/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110482
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はじめに
胃疾患の治療剤のうち,最も重要な役割を占めているのが制酸剤である.とくに消化性潰瘍の治療の主点はそれらによる酸分泌の調整にあることは周知のことである.しかしながら,実に長年月またあらゆる観点から酸分泌の問題も検討されたが,過酸症を持続的に抑制された状態におくことは,外科的手段は別としても,内科的の治療では満足されていないこともまた周知のことである.
このように酸分泌を調整,(いまの場合は分泌能の抑制,低下を問題にしている訳であるが)の困難である理由は,酸分泌機転の複雑性にあるといえるし,さらには酸分泌機構が充分に明かにされていないことによると思われる.
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