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書評「肝・胆・膵―確定診断への画像的接近と診断手技の治療的応用」
平松 京一
1
1慶応義塾大学
pp.292
発行日 1985年3月25日
Published Date 1985/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109755
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腹部の総合画像診断において肝・胆・膵疾患に関する画像診断の占めるウエイトがいかに大であるかは,日常画像診断の業務に携わっていると実感として切実に感じられるが,この領域にも診断上の盲点が少なくなく,高度に発達した現在の画像診断装置をもってしても,高度な診断基礎知識と熟練したテクニックがないと,この盲点に対して立ち向かって行くことは困難である.
本書はまさにこの領域における正確な診断プロセスの正しい進め方と,その画像をいかに把握すべきかを懇切丁寧に解説しながら,確定診断に到達するまでの思考過程をすべて読者に認識させるに十分な内容を持つものであり,長年にわたって多くの臨床家が待ち望んでいたテキストブックと言っても決して過言ではないように思われる.また画像診断手技を用いた種々の治療法(interventional radiology)についても詳しく述べられており,最もup-todateな内容が盛り込まれている.
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