今月の主題 肝・胆・膵疾患の画像診断
鼎談
肝・胆・膵画像診断の進歩
大藤 正雄
1
,
打田 日出夫
2
,
平松 京一
3
1千葉大学医学部・第1内科
2奈良県立医科大学・放射線科
3慶応義塾大学医学部・放射線診断部
pp.1298-1309
発行日 1987年7月10日
Published Date 1987/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221026
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
平松(司会) 最近,医療の進歩が非常に急速な中でも,とくに画像診断の進歩は,ここ数年来,目を見張るものがあります.とりわけCTスキャンと超音波の出現が,今日のテーマである肝・胆・膵の画像診断を根本的に変えてしまった気がします.そのステップ,つまりdecision treeが本当にいま変わってしまいました.さらに,核磁気共鳴(MRI)などが加わることによって,機能とか,代謝などに関する情報が得られるようになってきつつあります.
今後どのように変わっていくのか,私たちも本当に予想がつきませんが,肝・胆・膵の画像診断というのは,腹部の画像診断の中でも臨床家の注目の的になっている領域です.私たちは,昭和30年代から肝・胆・膵の画像診断に携わってきたわけですが,ここで肝・胆・膵の画像診断を振り返りながら,非常に苦労した時代から今日の現状,そして将来の展望と,盛りだくさんのテーマではありますけれども,大いに話し合っていきたいと思います.中には診断ばかりではなくて,診断の技術を応用した各種治療ということまで話が及べば,さらに楽しい話になるのではないかと思います.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.