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書評「Aspiration Biopsy―Cytologic Interpretation and Histologic Bases」
高橋 正宜
1
1岐阜大学
pp.1140
発行日 1985年10月25日
Published Date 1985/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109739
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Martin & Ellisによって細針穿刺法による腫瘍細胞診の1,400例に及ぶ系統的な検討が報告されたのは1930年で,米国にその端緒を発している.しかし,臨床的実用化を推進したのはLopes-Cardozo,Franzén,Zajicekらのヨーロッパ学派で,主として血液学的手法によるものであった.したがって穿刺細胞診はギームザ法にょる形態学が主流を占め,Papanicolaou法を見慣れた者には判定の難しさが障壁となっていたが,本書は殆どがPapanicolaou法を用いており理解しやすい.
本書は3人の共著であるが,Koss教授はポーランド生まれで,Woyke,Olszewski教授らはMontefiore医療センターに学んだKoss教授の一門であるから500頁に及ぶ大作も一貫性があって単著としての読みやすさがある.
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