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書評「Liver Biopsy Interpretation」
高橋 忠雄
1,2
1日本肝臓学会
2慈恵医大
pp.225
発行日 1975年2月25日
Published Date 1975/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112179
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この本の初版は1968に刊行された.当時一読して,その行文のきわめて簡潔で要を得ていることと,多くの図譜と相まって,著者の序にもあるとおり,肝生検を熱心にやっている臨床医だけでなく,剖検材料を主として扱っている病理学者にとっても,きわめて適切な生検標本解読の書であると思った.その翌年の秋ウィーンの学会でこの著者に会ったとき,この本が日本でも大いに歓迎されていることを話した.彼は大変喜んで,ぜひよりよい第2版を出すよう努力したいといっていた.それがここに実現したわけで,さっそく初版と見くらべながら読んでみた.
この本は15章から成り立っている.はじめの3章は総論,手技および正常肝の所見について述べられている.その次にこんど新しく加えられた章として,小葉構造,虚脱,線維化,肝細胞壊死,炎性病変,胆汁うっ滞などをどのように解釈すべきかが,簡潔に述べられている.あとは種々の肝・胆疾患についての各論が続いている.
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