今月の主題 大腸sm癌
主題症例
A 内視鏡的ポリペクトミー後に経過観察している例
4.ポリペクトミー後2年半で再発し進行癌となったsm癌の1例
北川 晋二
1
,
櫻井 剛
1
,
下田 悠一郎
1
,
松浦 啓一
1
1九州大学医学部放射線科
pp.802-803
発行日 1983年8月25日
Published Date 1983/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109388
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〔症例〕70歳,主婦,1978年8月乳癌の術後照射のため当科入院.同年10月2日ルーチンの注腸X線検査で,S状結腸に無茎性隆起を認め,翌日内視鏡的ポリペクトミーを施行した.Ⅰs型のsm癌で断端に癌を認めず,36日後の内視鏡による摘出部の生検でもGroup Ⅰであり経過観察した.約1年半後の注腸X線検査でポリープ摘出部に隆起を認めるも全身状態悪く放置した.1981年4月22日婦人科にて子宮筋腫の手術時,S状結腸腫瘤を認め,同部を切除した.
注腸X線所見〔①1978年10月2日:Fig. 1〕腹臥位の二重造影で,S状結腸に2×1.5cmの比較的丈の低い広基性隆起を認める.表面は軽度結節状を呈しているが陥凹は認めない.〔②1980年5月23日:Fig. 5〕背臥位の二重造影でポリープ摘出部に山田Ⅰ型の表面平滑な1×1cmの隆起を認める.
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