今月の主題 大腸sm癌
主題症例
B 内視鏡的ポリペクトミー後に腸切除した例
1.内視鏡的ポリペクトミー後に腸切除を追加した直腸sm癌の1例
林 正之
1
,
川口 実
1
,
芦澤 眞六
1
1東京医科大学第4内科
pp.806-807
発行日 1983年8月25日
Published Date 1983/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109390
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〔症例〕29歳,女性.13歳時虫垂切除術,29歳時子宮ポリープ切除術の既往あり.1973年12月下血.大腸X線検査にて直腸に隆起性病変を認め(Fig. 1),内視鏡検査施行.直腸の亜有茎性ポリープと診断(Fig. 2),内視鏡的ポリペクトミーを施行した.回収されたポリープは30×20mmで,表面平滑,一部顆粒状,発赤を伴っていた.組織所見(Figs. 3,4)はcarcinoma in adenomaで,癌は一部smに達し,また癌巣は切断端より5mm以内に存在していたため腸管の部分切除を追加した.
切除標本肉眼所見 切除された直腸(Fig. 5)の肛側断端近くに約8×8mmの小ポリープを認め,表面は小結節状を呈していた.肉眼的にはポリペクトミーによる潰瘍,あるいは潰瘍瘢痕を認定できなかった.
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